歴史が動いた
日々刻々と刻まれる歴史。
なぜ、我々は歴史を重要視しているのか。
過去のことなど忘れてしまえばいいのではないのか。
否。歴史は我々に過去の失敗を伝えてくれるものなのである。
古代中国にこのような話がある。
古代中国では、歴史は絶対的なものであり、大変尊重されてきた。
毎日の歴史すべてを記録する専門の役人(史官)さえいた。
ある時、斉の崔杼という権力者が、自分の主人の荘公を殺した。
斉の史官だった太史が、「崔杼は、目上の人の荘公を殺した」と記録した。
(当時、目上の人を殺すということは恥ずべきこと)
崔杼はその記録を消させようとしたが、太史はそれを拒んだため怒って太史を殺した。
次の史官となった太史の弟も同じことを記録した。崔杼はこの弟も殺した。
その弟もまた同じことを記録したので、ついに崔杼は殺すことを断念した。
さらに、この弟が殺された時に備えて、親戚の史官も斉へと向かっていたそう。
それほど歴史と言うものは重要なのである。
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